受け皿がない

授業で、障害児の診断基準についての話題で、診断基準に満たなかったボーダーラインの子どもたちについて少しふれた。

例えば、知的障害について知能検査でIQ70以下という基準があるけれど(平均値は100)、IQ80や90の子どもたち、いわゆるボーダーラインの子どもたちの対応はどうするのか?という問題があるという。

そのような子どもたちの多くは、学校で個別指導が必要な場合が多いにも関わらず、普通学級の中で”変な子”、”怠けてる子”、”できない子”などと思われ、様々な困難を強いられているそうだ。

”診断基準を満たさない”ということで、(特に学校で)適切な対応を受けられなかったり、周囲から理不尽な扱いを受ける(親のしつけが悪い、変な子…etc)。

なにより、そのボーダーラインの子どもたちの”受け皿”がない、というのが今後問題になってくるという。


でもコレ、GIDでも同じような問題点があると思う。

GIDの診断基準からもれてしまった人は?
”傾向”はあっても、診断基準を(十分)満たしていない人は?

そういう人たちが現在どういう状況に置かれているのか、具体的には分からないけど、
例えば適切なアドバイスを受けられたり、カウンセリングを紹介されたりというのは、
あまりないんじゃないかと思う。

つまり、そういう人たちの受け皿がないわけですよね。

だから、どこへ相談に行ったらよいのか分からないし、今現在自分が抱えている困難に向き合うだけのエネルギーもなくなるんじゃないかな…、なんて。

だからこそ、”障害”か否かじゃなくて、自分のジェンダー・アイデンティティや性の悩みを相談できる機関が、もっと整っていってほしいなと思います。



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